大阪高等裁判所 昭和26年(う)1626号 判決
論旨は被告人は元来質屋として質物を担保として貸金をする者で、質屋営業法によつて厳重な取締を受けて居り、貸金業等の取締に関する法律の適用を受けないと主張するのである。ところで、同法第二条によればこの法律において「貸金業」とは何らの名義をもつてするを問わず、金銭の貸付又は金銭の貸借の媒介をする行為で業として行うものをいい、左に掲げるものを除くとして同条第二号に「その他の業を行うにつき他の法律に特別の規定のある者の行うもの」と規定され質屋営業法第一条によれば「この法律において質屋営業とは、物品(有価証券を含む。)を質に取り…………金銭を貸し付ける営業をいう」とされている。それゆえに質屋が質物を担保として金銭貸付行為を行つてもそれは前記第二号にいはゆる他の法律に特別の規定ある場合に該当しもとより同法律の対象とはならないけれども、本件のように質物を取らないで金銭を貸付けた場合は質屋営業として法律上許容された行為ではないから当然同法律の適用を受けるのである。論旨は理由がない。